千々和行政書士事務所

自筆証書遺言と公正証書遺言はどちらがいい?違いと選び方を解説

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自筆証書遺言と公正証書遺言はどちらがいい?違いと選び方を解説

自筆証書遺言と公正証書遺言はどちらがいい?違いと選び方を解説

2026/08/03

遺言書は「どちらが上か」ではなく、何を重視するかで選びます 

 

こんにちは。厚木市の千々和行政書士事務所です🌿

遺言書を作ろうと思ったとき、「自分で書く自筆証書遺言と、公証役場で作る公正証書遺言は、結局どちらがいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

 

 結論からいうと、費用や作成の手軽さを重視するなら自筆証書遺言、作成時の法的なチェックや相続発生後の手続まで含めて確実性を重視するなら公正証書遺言が選択肢になりやすいといえます。

 

 ただし現在は、自筆証書遺言を法務局で保管してもらう制度もあります。そのため、「自筆か公正証書か」だけでなく、自筆証書遺言を自宅で保管するのか、法務局の保管制度を利用するのかまで含めて考えることが大切です。

 

まず知っておきたい2つの遺言方式の違い

 自筆証書遺言は、原則として遺言者本人が本文・日付・氏名を自書して押印する方式です。財産目録については一定の条件のもとでパソコン等を利用することもできます。

 一方、公正証書遺言は、公証人が遺言者の意思を確認しながら作成する方式で、作成時には証人2名の立会いが必要です。

 

主な違いを整理すると、次のようになります。

比較項目 自筆証書遺言 公正証書遺言
作成 原則として本人が自書 公証人が関与して作成
証人 不要 2名必要
費用 自分で作れば公証人手数料なし 公証人手数料等が必要
検認 原則必要 不要
法務局保管時の検認 不要
保管 自宅等または法務局 公証役場
内容の法的チェック 自分で確認する必要あり 公証人が内容を法的に整理
自書が困難な場合 原則として利用が難しい 作成できる場合あり

 

手軽に遺言を残したいなら自筆証書遺言

 自筆証書遺言の大きなメリットは、思い立ったときに自分で作成できることです。

証人を用意する必要もなく、公証人手数料もかかりません。そのため、財産関係や遺言内容が比較的シンプルで、まず自分の意思を遺言として残しておきたい場合には利用しやすい方式です。

 

 一方で、自筆証書遺言には法律で定められた方式があります。本文の自書、日付、署名、押印などに不備があった場合や、財産の記載方法・遺言内容に問題があった場合には、相続開始後に遺言者の希望どおりの手続ができない可能性があります。

また、自宅で保管すると、紛失したり、相続人に発見されなかったりする可能性も考えておく必要があります。

 

自筆証書遺言なら「法務局で保管する」という方法もあります

 こうした自筆証書遺言の保管上の問題を補う制度として、自筆証書遺言書保管制度があります。

法務局へ遺言書を預けると、遺言書の原本と画像データが保管され、紛失や改ざん等のリスクを抑えることができます。

 また、法務局で保管されている自筆証書遺言については、相続開始後の家庭裁判所による検認が不要です。

保管申請の際には、自筆証書遺言としての方式について法務局による外形的な確認も行われます。

ただし、**法務局が遺言の内容について法律相談をしたり、希望した内容が法的に適切に実現できるかまで確認したりする制度ではありません。**ここは公正証書遺言との大きな違いです。

厚木市には横浜地方法務局厚木支局があり、遺言書保管に関する手続を取り扱っています。現在、遺言書保管に関する手続は予約制となっています。

 

内容や方式をより慎重に整えたいなら公正証書遺言

 公正証書遺言では、法律の専門家である公証人が遺言者の意思を確認し、内容を法的に整理したうえで遺言を作成します。

 そのため、自分だけで作成する自筆証書遺言と比べて、方式の不備によって遺言が無効になるリスクを抑えやすいことが大きな特徴です。

 また、公正証書遺言は家庭裁判所の検認が不要で、原本も公証役場で保管されます。

高齢や病気などによって文章を自書することが難しい場合でも、公正証書遺言であれば作成できる場合があります。公証役場へ出向くことが困難な場合には、公証人が自宅や病院、施設等へ出張して作成できる場合もあります。

 一方、公証人手数料が必要となるほか、証人2名の立会いや必要書類の準備、公証人との事前調整などが必要です。公証人手数料は遺言の対象となる財産額や財産を受け取る方などによって変わります。

 

結局、自分の場合はどちらを選べばいい?

一律に「こちらが正解」と決めることはできませんが、判断の目安としては次のように考えられます。

 

自筆証書遺言を検討しやすいケース

  • まず遺言書を作っておきたい
  • 遺言内容や財産関係が比較的シンプル
  • 費用を抑えたい
  • 自分で文章を書くことに問題がない
  • 法務局の遺言書保管制度も利用したい

 

公正証書遺言を検討しやすいケース

  • 不動産や複数の預貯金など財産関係が複雑
  • 相続人以外にも財産を残したい
  • 誰がどの財産を取得するか具体的に指定したい
  • 相続発生後の手続負担をできるだけ減らしたい
  • 遺言内容や方式を慎重に整えたい
  • 自筆することが難しい
  •  

 なお、公正証書遺言だから将来の相続トラブルをすべて防げるというものではありません。家族関係や財産内容、遺留分への配慮など、遺言の「内容」そのものを事前に整理することも重要です。

 

方式を決める前に「誰に何を残したいか」を整理しましょう

 遺言書を作るときに最初に決めるべきなのは、「自筆か公正証書か」だけではありません。

まずは、

誰に財産を残したいのか
どのような財産があるのか
法定相続人は誰なのか
遺言を作ることで何を実現したいのか

を整理し、その内容に適した方式を選ぶことが大切です。

 

 千々和行政書士事務所では、自筆証書遺言と公正証書遺言の双方について、ご本人のご希望や推定相続人、財産内容を確認しながら遺言内容の整理や文案作成をサポートしています。

「遺言書を作った方がよいとは思うけれど、自分の場合はどちらが向いているか分からない」という段階からでもご相談いただけます😊

 

よくあるご質問

 

Q1.自筆証書遺言と公正証書遺言では、法律上の効力に差がありますか?

 

法律で定められた方式を満たして有効に成立していれば、どちらも遺言として効力を持ちます。公正証書遺言の方が「効力が強い」という制度ではありません。ただし、公証人が作成に関与するため、方式不備や内容上の問題を防ぎやすいという違いがあります。

 

Q2.自筆証書遺言を法務局に預ければ、公正証書遺言と同じですか?

 

同じではありません。法務局保管を利用すると、紛失・改ざん対策や検認不要などのメリットがありますが、法務局では遺言内容に関する法律相談や内容の有効性の判断までは行いません。

 

Q3.自筆証書遺言はパソコンで作成できますか?

 

本文については原則として遺言者本人が自書する必要があります。ただし、財産目録については自書しない方法も認められており、その場合には各ページへの署名・押印など所定の方式を守る必要があります。

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